「今日、どうだった?」
試合を観に行けない人にとって、子供や観戦に行った人から聞く『どうだったの話』は楽しみのひとつです。
「勝ったよ」「ゴール決めたよ」「コーチに褒めてもらったよ」と楽しそうに話す姿を見ると、家族みんなが元気になります。
ただ残念なことに、子供や観戦に行った人から聞く内容には、私たちが聞きたい情報が入っていないことがあります。
また、子供にとって同じことを聞かれるのは面倒であり、上の空で答えていることもしばしばです。
観戦に行けない人にとっては、情報源がひとつしかなく気になるため、つい根掘り葉掘り聞いてしまいますが、
観戦している人には、そのソワソワした気分やもどかしさが分かりません。
そこで、お互いの思惑や事情を鑑みながら、ちょうどいい具合の伝達方法がないか考えてみました。
知りたい情報は、「すぐに」と「じっくり」の2種類
観戦に行けない人にとっての知りたい情報には、『すぐに知りたい情報』と『じっくり知りたい情報』の2つがあります。
例えば、カップ戦を見に行けない保護者にとってのすぐに知りたい情報は、勝敗や得点した選手の情報です。
また、じっくり知りたい情報は、プレーの様子や優勝したチームの情報です。
この2つの情報は、慣れていないと混ざったり順番が逆になったり、受け手にとっては物足りない情報になることがあります。
すぐに知りたい情報(速報)の伝え方
すぐに知りたい情報の代表は、得点シーンや試合結果などの速報です。
内容よりも早さが求められるため、LINEのようなメッセージアプリで端的な文章や画像で知らせると喜ばれます。
観戦しながら入力するのでなるべく短い文章で書くのがポイントです。
- 対戦相手(大会のトーナメント表やタイムスケジュール)
- 試合結果(勝った負けた引き分けだけでなく、○対●などの得点)
- 誰が決めたか(得点者、アシスト)
- 自分の子供が試合に出ているか(スタメン、途中出場、途中交代)
- 自分の子供のポジション(FW、DF、GK、左右)
- 終了時間(会場から出発する時間、到着時間)
- トラブル系(体調不良、ケガ、水がなくなった)
例えばハルト君のお母さんが、観戦に来れないお父さんへ速報する場合は、このような文章がお勧めです。
自チームが得点した場合は、名前→得点の順で記入します。
相手チームが得点した場合は、得点のみ記入します。
左が自チーム、右が相手チーム、前後半は-(ハイフン)で区切りというルールにしておけば、項目を記入する必要がありません。
最後に自分の子供の出場時間や得点の詳細、コンディションなどの簡単な感想を入れておくと、より分かりやすくなります。
文字を打つのが苦手、面倒臭いという人はスタンプを使って伝えていきましょう。
『ジュニアサッカー速報スタンプ』を使うと、得点やプレーの詳細をLINEスタンプで伝えることができます。
少年サッカーの観戦でよく使う『1-0』や『2-1』のスコア、『コーナーキック』や『PK戦』と言った用語をスタンプにしています。
文字を打つ手間がなく、得点シーンごとにまとめていますので、サッカー経験のないお母さんでも素早く臨場感を持って速報することができます。
余計な装飾がなく、ロック画面からも視認しやすいデザインにしています。
■じっくり知りたい情報(レビュー)の伝え方
一方のじっくり知りたい情報は、ビデオや観戦に行った人の感想など、その場でしか得られない臨場感を伴った情報です。
プレーや会場の様子、コーチからの話を知ることで、子供たちの成長やチームの雰囲気を感じ取ることができます。
- 施設情報(グラウンドの状況、観戦場所の見やすさ、トイレの有無)
- ロケーション(駅からの距離、駐車場の有無、スーパーやコンビニの場所)
- プレーの詳細(良かったところ、悪かったところ、勝負の分かれ目となったシーン)
- チームメイトの様子(活躍した選手、調子の悪かった選手、試合中のエピソード)
- 自チームのコーチの様子(褒めてもらった、怒られた、連絡事項)
- 全体の試合結果(優勝チーム、ライバルチームの結果)
- 対戦相手の様子(技術面、目立つ選手、コーチの指導方法)
- お弁当の感想(味や量、食べやすさ)
- 保護者の様子(誰が来ていたか、他チームの保護者)
- 観戦の中で得た情報(強豪チーム、目立った選手、観戦で役立ったグッズ)
これらの情報は、人によって欲しい項目が異なります。
お父さんとお母さんでは見るポイントが異なり、聞きたい内容が返ってこないということがよくあります。
できれば、事前に知りたいポイントを聞いておくといいかもしれません。
また、情報量が多くなりすぎないように、ある程度整理した形にして伝えると喜ばれます。
例えば、ビデオ撮影する場合は、ゴールシーンの後にレンズを手で覆って数秒暗転させると見つけやすくなります。
勝負の分かれ目となったシーンは、サッカーの詳しい人の話を聞いておくと説明の参考になります。
試合結果を記録すると、観戦が楽しくなる
「前の試合は、何対何だったかな…」
「1-0で勝ったはずだけど、誰が決めたんだろう…」
子供から聞かれたり保護者同士で会話をする中で、過去の対戦成績を思い出せないことがあります。
学年が上がるごとに色々なチームと対戦するので、得点を含めて正確に記憶するのは大変です。
中には似た名前のチームがあったり、覚えにくい名前のチームもあります。
対戦成績を見ながら分析し作戦を組み立てることも、現代サッカーではとても重要になっています。
サッカー手帳というアプリの試合管理機能を使うと、過去の試合結果を簡単に見たり検索することができます。
ビデオやLINEの履歴でも調べることはできますが、さっと取り出せる手軽さはありません。
対戦相手、得点、得点者などを記録して保存しておくと、過去の試合結果が一覧表示されます。
また、チーム名で検索したり、入力した内容をLINEから転送できるため、誰かに試合結果を送る時にとても便利です。
テキストベースでサクッと入力できるので、メモ欄にその時に思ったことなどを備忘録として書いておくと良いと思います。
サッカーノートで喜びや悔しさをかたちにする
中村俊輔選手や本田圭佑選手をはじめ、多くの一流選手はサッカーノートを書いています。
自分のプレーを振り返りながら、良かったところ悪かったところを整理していく作業は、サッカーへの理解を深めてくれます。
また、その時の気持ちや目標を記録として残していくことで、後でもう一度顧みることができます。
逆転ゴールを決めた感動やPK戦で負けた悔しさは、日常の中で少しずつ薄れていきます。
ノートを見返すことで感情がよみがえり、過去の自分から成長した自分の姿を確かめることができます。
読む人にとっても「あぁ、こんなことを考えているんだ」と新しい一面を教えてくれます。
感情や状況を言語化するという作業は、スポーツのみならず社会に出てから必要となる能力のひとつです。
書くことで、抽象的な事象や気持ちを共有したり検索できるかたちにする。
振り返ることで、自己肯定感を高め自分にしかないアイデンティティを見つけていく。
この繰り返しが、自信や勝負強さを引き出すものに繋がっているように思います。