大切な試合に向けてコンディションを整えていくのは、スポーツ選手として当然のこと。
しかしながら、多くの子供はそこまでできていません。
午後からサッカーの試合があるにも関わらず、朝からテレビや動画ばかり見ている子供たち…
リラックスするのはいいけど、肝心の試合は大丈夫なのかと心配になります。
いざ応援に行くと、調子が良い日、調子が悪い日はすぐにわかります。
それだけコンディションが大きく影響しているということです。
言い換えると、『調子が良い日』をどれだけ作れるかが、サッカーが上手くなる秘訣とも言えます。
子供たちの調子が上がる環境を、知恵や工夫を使い創造していく。
私たちは、サポートする人が無理なく続けることができる、“ ちょうどいいサポート ”を考えています。
試合前日の過ごし方
ジュニアサッカーの試合の多くは週末に行われます。
前日に練習があると、ボールの感覚やチームメイトとの連携を確認できますが、学校があったり、別の習い事でボールを触れない時もあると思います。
親としては、良いパフォーマンスを出して欲しいと力んでしまいがちですが、計画性のない練習や食事はかえって逆効果になります。
1.天気予報を見る
当日の降水確率だけでなく、気温も確認します。グラウンドの場所によっては気温が急激に変化します。
暑い時は脱げばなんとかなりますが、寒い場合は持ち物が変わってきます。
前日に雨が降っていれば、グラウンドが濡れている可能性もあります。
天然芝なのか、人工芝なのか、土のグラウンドなのかによって、選ぶシューズが変わってきます。
試合当日は、長時間外にいることが多いので、YAHOO!天気アプリが便利です。
雨雲の動きをリアルタイムにチェックできる「雨雲レーダー」により、リアルタイムの予報を見ることができます。
2.スパイクとボールを磨く
世界のトップチームにはホペイロと呼ばれる専任の用具係がいます。
それだけ道具を大切にしているということです。
道具を大切にする習慣がないと、汚れたままケースに入れっぱなしになっていることも少なくありません。
スパイクやボールを磨くことで、ポイントの減りや傷み具合を確認することができますし、解けやすい靴紐を交換したり、結び方を覚える時間にもなります。
3.荷物の準備をする
持って行く物の準備は、前日までにやってしまいましょう。
洗濯していなかったり、どこかに忘れていたり、あれがない、これがないと慌てないように確かめておくためです。
集合時間や集合場所、お弁当や交通費など、いつもと違う持ち物はないかを確認します。
4.爪を切る
意外と忘れがちなのが、爪を切ることです。
手の爪はもちろん、怪我防止のために足の爪も切っておきましょう。
子供の爪は思っているよりもすぐに伸びるので、10日に1回くらいのペースで切っていくのが良いと思います。
公式戦では、爪が伸びていると試合に出ることができません。
5.目覚まし時計を掛ける
試合当日は、起してもらうのではなく、自分で起きれるように目覚まし時計を掛けます。
できれば、スヌーズ機能が付いているものや、スマートスピーカーが便利です。
スマートスピーカーは、その日の天気や気温を音声で教えてくれます。
また、目的地までの所要時間を聞いたり、出発時間にアラームを掛けることもできます。
朝はお弁当を作ったり、着替えたり、歯を磨いたりしているので、手がふさがっていることが多いです。
タイマーをセットしたり、止めたりの操作が遠くから音声でできるのは便利だと思います。
6.体幹トレーニングをする
明日が試合だと思うと、練習を増やしたくなる気持ちが出てきますが、総じてオーバーワークになりがちです。
ボールを使った技術的な練習より、効果がすぐ出る体幹トレーニングに時間を使うとパフォーマンスが上がります。
また、お風呂上がりに少し体を動かすことで、緊張がほぐれ寝つきが良くなります。
試合当日の過ごし方
試合当日の朝は、移動がメインになりがちですが、普段と同じ時間に起きるほうが良いと考えています。
試合が午前からであれば、朝一で軽く運動をして体を起こしてあげるとコンディションが上がりやすくなります。
7.散歩に行く
朝の散歩はサッカー日本代表の選手も実践しているコンディションを上げる方法です。
朝日を浴びウォーキングすることで癒しホルモンのセロトニンが多く分泌されます。
セロトニンは『幸せホルモン』と呼ばれ精神を安定させる働きがあり、緊張をほぐしてくれます。
外に出ることで、その日の気温や風の有無がわかりますし、天気予報とのギャップも埋まります。
前日に雨が降っていれば、地面を見ると試合をするグラウンドの状況を想像することができます。
また、仕事や用事で試合を見に行けない時は、散歩をしながら話すことで一緒に戦う気分を味わえます。
他愛のない話の中に、こんなことを考えているのかと、知らない一片を感じられるかもしれません。
8.お風呂に入る
午前中の早い時間の試合になると、会場でアップする時間があまりありません。
特に寒い時期には、体が起きていないまま試合開始となることもあります。
子供の起きてくる時間にあわせてお風呂を沸かして、そのまま入れてしまいましょう。
シャワーでも良いですが、湯船につかったほうがリラックスでき、体温が上がり食欲がわいてきます。
顔も洗って、寝ぐせも取れるので一石二鳥です。
9.朝ご飯を食べる
朝ご飯は、たくさん食べすぎないというのがポイントです。ちょっとお腹が空いているくらいが集中できます。
心配な場合は、栄養ゼリーやおにぎりなどの補食を会場で食べられるようにしておくと良いと思います。
朝は何かと時間がないので、試合当日の朝食は毎回同じメニューにしておくと負担が減ります。
ご飯やうどんなど糖質中心にするとエネルギーに変わりやすく、果物でビタミン類を補給するとより良いと言われています。
カーボローディング(グリコーゲンローディング)という言葉も、一応覚えておきましょう。
10.音楽を聴く
ヘッドホンで音楽を聴きながら、サッカー選手がスタジアムに入っていく光景をよく見ます。
好きなアーティストの音楽を聴いて、集中したりモチベーションを上げるためです。
好きな歌手が思いつかない子供には、ワールドカップの中継テーマソングや、Jクラブのチャントを流すと良いと思います。
パパやママの調子が良い日は、子供の調子が良い日になる
私たち大人も、コンディションが良い日は体が軽く感じたりご飯がおいしく感じることがあります。
しかしながら、なぜコンディションが良いかという理由を答えられる人は少ないように思います。
調子が悪くなった時の原因は覚えているものの、調子が良い日は当たり前のように過ごしてしまうからです。
子供はかけられる言葉によってモチベーションが上がったり下がったりします。
もしかすると大好きなパパやママが掛ける一声が、大切な試合の日を『調子が良い日』にしているかもしれません。
みなさんは、それだけ子供にとって大きな存在であるように思います。
大事な試合を控える今日この日が、子供の『調子が良い日』であるかどうかは、彼らを一番知っているみなさんなら分かりますよね。
さあ、明日の試合に向けて一緒にコンディションを上げていきませんか?