カピタンは子供がサッカーが上手くなるきっかけとして、自分のプレーを想像する力をつけることが大切であると考えています。
これは、パスやドリブルのような運動能力とは異なり、誰しもが育てることができる能力です。
サッカーを見ている人の視点に立つと、すべてのプレーは次の3つの種類に分けることができます。
1.見ている人の想像通りのプレー
2.見ている人の想像を下回るプレー
3.見ている人の想像を上回るプレー
見ている人の想像通りのプレー
プレーの大半を占めるもので、ゲームの流れの中で当たり前のように行うパスやトラップを指します。
見ている人の予想の範疇にあり、次はこうするだろうな、おそらくこうなるだろうなという枠の中で行う安心感のあるプレーです。
このプレーの割合が高い人は、派手さはありませんが堅実な選手としてどのチームでも適応できると思います。
見ている人の想像を下回るプレー
いわゆるミスです。
パスミスやトラップミス、シュートミスなど、見ている人が当たり前にできるだろうと思っていることができなかったプレーです。
このプレーが続くと「なんでこんなことができないんだ」と周りがだんだんと不満に感じます。
特に、思い入れのあるチームや自分の子供の場合は、期待値がプラスされる分このプレーの割合が増えていきます。
見ている人の想像を上回るプレー
予想をいい意味で裏切られる、思わず声を出してしまうような想像を超えるプレーです。
目が覚めるようなシュート、流れるようなトラップやパスワークは、一瞬にして観客を釘付けにし、心から興奮させてくれます。
ここで重要なのは、超えているのはあくまでも見ている側の想像であり、プレーヤー側の想像ではないということです。
自分では想像通りのプレーをしたけど、結果的に観客の想像の範疇を超えている状態。
相手選手や見ている人の想像をいかに裏切っていくかを探っていくことで、ギャップを生み出す能力を鍛えることができます。
自分の想像を超えるプレーは、無意識の選択と偶然から生まれる
サッカー選手のインタビューを聞いていると、「無意識に体が動いて」という言葉を時々耳にします。
考えて行動する前に、反射的に体が動いてしまったということだと思います。
繰り返し練習することで、体が無意識にベストな動きを選択する。
そしてある瞬間にいくつかの選択が偶然に組み合わさって、見ている人はもちろん自分でも想像していなかったプレーが生まれる。
まさに、自分の想像を超えるプレーです。
時代を超えてなお語り継がれるプレーは、こういうプレーなのかもしれません。