「コーチ、リフティングって何回くらいできるようになったら良いですか?」
「そうだな、とりあえず100回できるようになるといいな!」
こんな理由でリフティングの目標回数を100回にしている子供たちが全国にたくさんいます。
なぜコーチは100回を目標にすることを伝えたのでしょうか。
平均的なリフティングの達成時期と、子供が技術を身に付けやすい時期を踏まえて考えてみたいと思います。
小学生のリフティング回数の平均って何回?
子供がサッカーをしていると、保護者の間でリフティングの回数について話題となることがあります。
「○○君は何回できるらしいよ」
「コーチから○○回できるようになれって宿題が出ている」
「結局、何回くらいできるようになったら良いの?」
チームによっては、日々の練習の中にリフティングの時間が組み込まれている場合があり、低学年でも何百回、何千回とできる選手がいることも珍しくありません。
上を見だすとキリがありませんが、小1で100回、小2で200回と学年×100回できれば、かなり上手なグループに入ると思います。
仲間と輪になってリフティングをしたり、リフティングでパス交換をできるようになるには、100回くらい続ける技術が必要です。
そこから先は回数というよりも、リフティングの技に特化していくことが多くなっていきます。
カピタンでは、リフティング100回を達成すると表彰カードがもらえるというサービスをしています。
登録されているデータを集計すると、8才の誕生日を迎える前後に100回達成している子供が多い傾向があります。
1年生の内に、2年生になるまでに100回達成したい!というのを目標にしているのではないでしょうか。
運動神経がグンと発達する『プレゴールデンエイジ』
主に5歳から8歳頃を指し、脳をはじめとした神経系(神経回路)が著しく発達する時期を指します。
運動能力の基礎は、この時期に形成するとされ、高い集中力の中で体を動かす楽しさを知ることができると言われています。
したがって、この時期に多様なスポーツを経験することで、この後訪れる『ゴールデンエイジ』で複雑な動作や技術の習得をしやすくなります。
複雑な動きを身に付けることができる『ゴールデンエイジ』
主に9歳から12歳頃を指し、神経系の発達がほぼ完成した中で、複雑な動きを身につけるのに最も適している時期と言われています。
ゴールデンエイジは、神経系の発達が終わった後一生に一度だけ訪れる、その名の通り『黄金年代』の時期です。
そのため、初めて見るような動作でも短時間で覚えることのできる時期(即座の習得)として広く知られています。
ゴールデンエイジで様々な動作を身に付けるには、プレゴールデンエイジで神経系をしっかり発達させておく必要があります。
しかしながら、ゴールデンエイジに入ったからといって、何でもできるようになるわけではありません。
一生に一度の成長期に向けて、好きなスポーツを見つけておくなどしっかり準備をしておくことが重要になります。
プレゴールデンエイジ(5才~8才)はボール遊びをしよう
では、プレゴールデンエイジに何をすれば良いのでしょうか。
カピタンでは、色んなスポーツのボールや道具に触れることをお勧めしています。
球技ではサッカー、野球、ドッヂボール、バスケットボール、バレーボール、ラグビー、テニス、卓球、ゴルフなどがお勧めです。
球技以外では、バドミントン、スケボー、ボクシング、ダンス、陸上競技、トランポリン、自転車(BMX)などが良いでしょう。
特にサッカーや野球などの球技は、普段と異なるイレギュラーな動きがあるため、プレゴールデンエイジには最適な運動と言えます。
公園や広場で手軽に経験でき、お父さんやお母さんと一緒に楽しむことができます。
ぜひ、ご自宅に道具やボールを揃えてみてはいかがでしょうか。
今は興味がなくても、ふとした瞬間に興味を持つかもしれません。
普段から色々なボールを部屋に転がしておくというのも、スポーツに興味を持つきっかけになると思います。
今回は、リフティング100回を8才までに達成する理由について考えてみました。
ゴールデンエイジを充実した時期にするには、プレゴールデンエイジが大切で、色んな動きをすることが神経系を発達させることに繋がります。
普段から意識して色んな動きをするには、色んな種類のボールや道具に実際に触れるのが簡単で手っ取り早いです。
このことを知っておくと、ゴールデンエイジを迎えた時に、お父さんやお母さんがビックリするような成長が見れるかもしれません。